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令和○○年○○月○○日
○○○○殿
○○市○○町○丁目○番○号
○○○○株式会社
代表取締役 ○○○○
貴殿は故〇〇〇〇殿から相続により当社の株式を取得されておりますが、当社は、当社定款第〇条において相続人等に対する売渡請求の規定を設けております。当社は、同規定に基づき、令和〇年〇月〇日開催の臨時株主総会において、会社法第１７５条第１項に基づき、貴殿が相続により取得した当社株式○○株の売渡請求につき決議いたしました。
つきましては、当社は、会社法第１７６条第１項に基づき、貴殿に対し、本書をもって、当社株式○○株を当社に売り渡すよう請求いたします。
なお、株式の売買価格につきましては別途協議させていただきたいと存じますので、本書面受領後１週間以内に当社までご連絡くださるようお願いいたします。
解説
（相続人等に対する株式売渡請求手続）
会社が相続人その他の一般承継人に対し譲渡制限株式の売渡請求をするためには、定款での定めに加え、株主総会の特別決議により、売渡請求をする株式数、売渡請求の相手方の氏名又は名称を定める必要がある（会社法第１７５条第１項、第３０９条第２項第３号）。
その後、会社は、売渡請求の相手方に対し、請求に係る株式数を明らかにしたうえで株式売渡しの請求をすることができる（会社法第１７６条第１項、第２項）。
ただし、上記請求は、会社が相続その他一般承継があったことを知った日から１年を経過する前にしなければならない（会社法第１７６条第１項ただし書）。
（売渡価格の決定）
株式の売渡価格は、会社と売渡請求を受けた一般承継人との間での協議によって定められる（会社法第１７７条第１項）。当事者間の協議が整わないときには、当事者は、売渡請求のあった日から２０日以内に、裁判所に対し、売買価格の決定の申立てをすることができる（会社法第１７７条第２項）。